今こそ、鍼灸の真価を発揮すべき時

                                         業務執行理事  河野 素道

 現在、私たちの国でも、緊急事態宣言が出るなど、新型コロナウィルスの影響は広がり、人々は感染を避けるために、不安で不自由な生活を耐えています。今は、ただ一日も早い収束を世界中の人々が望んでいます。

 そんな状況ですが、しかし、よく考えてみると、今、猛威を振るっているコロナウィルスが、重症化を防ぐ薬剤が開発されるなどして収束したとしても、これから先、また別の新しい強力なウィルスが出てこないとも限りません。いや、出てくるものと思っておいた方がいいでしょう。そうであれば、大事なのは、たとえどんなウィルスに感染したとしても、重症化しない(しにくい)体づくりをするということではないでしょうか。

 そこで私たちの出番です。鍼灸は、まさに、身体本来の機能が回復して、免疫力が上がる治療法です。モクサアフリカの活動を思い出してみてください。世界人口の1/3が感染し、毎年150万人が命を落としている「結核」の患者さんに、お灸のすえ方を指導して、そして、その結果、薬剤の副作用を軽減させ、病からの回復を早めるという素晴らしい効果が出ています。コロナウィルスよりも感染力が強く、致死率も高い結核に対して、これだけの効果が出るのです。今、正に求められているのは、これではないでしょうか?世界中の人たちが皆お灸をしたら、感染症の脅威は、今より小さくなるに違いありません。私たちが日々据えているお灸が世界を救うのです。

 だから、来院される患者さんだけでなく、私たち鍼灸師も、毎日お灸や鍼をして、自らその実例を示しましょう。そして、研究を加速させて、エビデンスを積み上げましょう。この小さな努力の先には、世界中の人々の幸せな笑顔が待っています。