山口県鍼灸師会広報 鍼友灸友 №99






  
巻頭言
 

AI.

代表理事 平瀬則浩.

 新年明けましておめでとうございます。
 新年を迎えて考えてみました。先ずはAIが発達してどんどん導入されると我々の仕事は生き残るのか?
鍼灸の施術は100%エビデンスが確立されてはいませんので、おそらく生き残れるのではないかと思います。
 ヒントはAIには酒やタバコの美味しさが分からないというところにあります。つまり人間臭い感性や微妙な感覚でこなす職業は機械では無理だという点に我々が生き残るチャンスがあると思います。
無論、今のままの立場に甘んじているわけにはいきません。例えば、自動車損害保険の鍼灸施術には医師の同意は必要ありませんが、あたかも医師の同意が必要で、さらに積極的な医師の勧めが要ると述べている担当者の方もいるようです。
 では打開策はあるのでしょうか.?
山口県内ならいい方向に持っていけると確信しておりますが、私は徹底的にリアリストに徹します。
小国の運営と同じで、弱い立場にあるものは徹底したリアリズムで行動すべきだと思います。
今年は一から新しい運営方針で臨みますので宜しくお願い致します。




新年のご挨拶.


 業務執行理事 小西 將文.

 新年、明けましておめでとうございます。
みなさん、昨年はどんな年だったでしょう?
わたくし事では、様々なエンのサルことゴザルこと忙しい一年でした。
返して仕事の面では、余り大きな変化もなく唯、一年が穏やかにサルことを善しと願いながら新年を迎えました。
 今年はトリ年ですね・
ケッコーな幸運がトキをしらずワシ等の処に舞い降りて、心タカぶり歓喜の声を上げられる年にしたいですね。
悪縁(袁)はサル、今年トリドリの幸運を鷲掴みしよう!.




  業務執行理事 橋本かつ代.

 新年おめでとうございます。
先生方はじめご家族様の健康とご多幸をご祈念申し上げます。
昨年は各種行事にご協力有り難うございました。
今年も行事や学術研修に沢山の先生方にご出席していただきますようお願いいたします。
 理事全員で熱心に討論して計画を立てて会の発展に努力しています。
本年も飛躍の年、活気にあふれた会になりますよう沢山の愛情を県師会に注いでいただきますようお願い申し上げます。




 財務部長 野草哲平.

 皆さま、明けましておめでとうございます。
財務部長を今年度も担当させていただきます。昨年度から会費納入に、ゆうちょ銀行の自動送金をお願いし、過半数の先生のご協力をいただき、会計業務を少し減らせることができました。ありがとうございます。これからもシンプルな財務を目指しますので、ご意見ご協力をお願いいたします。
 ゆうちょ銀行の自動送金について、不明なところがありましたらご遠慮なくお尋ねください。その他のことでも結構です。財務が対応してゆくための勉強になります。
メイル.  yamasinzaimu@yahoo.co.jp.
電話.   0827-82-2398.




 業務執行理事・学術部長 中本功一.

 業務執行理事と学術部長と言う私には重すぎる役を受け2年が経ちました。約2年の間に4回の学術講習会を開催しました。
 理事と話し合いながら会の仕組み、行事・学術の内容などを考え、変えられる所は変えていこうとしておりますが、理事だけでは限界があります。会員の皆さまのご協力が必要不可欠となっております。
 ご協力を!と言っても難しい事ではありません。総会・学術講習会に出席していただくだけでも会の雰囲気はがらりと変わり、内容も充実します。会報誌などのお知らせに目を配っていただけたらと思います。
 より一層、会員の皆さまのご協力をお願いし、新年のあいさつに代えさせていただきます。




 介護予防事業部長 井神孝士.

 新年おめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げます。
介護予防部といたしましては基本的には前任の方がなさった活動を引き継いでいきたいと思っています。なお、会員の皆様で介護事業への参入方法について良い考えをお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご指導のほどよろしくお願い申し上げます。




 普及部長 高松克昭.

 明けましておめでとうございます.
医道の日本1月号には「患者から見た鍼灸」の企画が掲載されていました。
鍼灸を受けた人のほとんどがイメージ(痛いなど)が変わりその素晴らしさに感動します。
世の中にはまだ鍼灸すら知らない人がたくさんいます。一人でも多くの方に鍼灸を伝えられたらと思います。




 青年部長 伊坂仁志..

 皆様明けましておめでとうございます。
僕は21で鍼灸師になったので、今年で入会して10年目になります。
やっと二桁ですが、10歳は小学四年生です。可愛くないガキもいたもんです。
思えば10年で職場を3回変わり、農業を継ぎ、結婚し、子を2人授かり、会では青年部長をさせてもらっています。
 10年前の未来予想では僕は山口県にすらいない予定でしたが、わからないものです。
相変わらず幼稚なままではありますが、10年目が良い年になるよう、尽力してまいります。
業界も先細りで、希望が見えない方もいるかもしれませんが、もう少しだけ頑張りましょう!
どうせやるなら楽しく、はっちゃけていきましょう。本年もよろしくお願い申し上げます。




 広報部長 河野素道.

 明けましておめでとうございます。
既に前号で告知をしておりますように、いよいよ次号が記念すべき第100号となります。皆様のおかげです。私としては、気づけば、もう100号、といった感覚です。200号に向かってこれからも進んでまいります。
 本年もどうぞ宜しくお願いいたします。




 監事 河野 紘.

 竹の芽出度い理由は、破竹の勢いに象徴されるように春先に一気呵成に伸びる生命力にある。けれども、節がある。節度を失わない伸長である。節があるから強い。年頭、竹を見ながら、古人の感懐を想う。70を過ぎて老境という感じでもないが、だんだんとこのような見方に同調してきているように思う。
 「年頭まず自ら意気を新たにすべし」長いようで短く、短いようで長い人生をつつがなく乗り切るためには、このような格言を胸に刻むことが助けになることと思う。未だ林住期を終えてはいないが、遊行期も近く、人生の総決算をする時期に来ていることは間違いない。
「心の欲する所に従えども矩を踰えず」という心境には程遠いところであるが、残された時間を日々新たにして、遊行期に移行したいものである。




 監事 柳本 滋.

 明けましておめでとうございます。
私は年頭にあたり、今年はどのような年かを毎年調べています。今年は丁酉(ひのと・とり)年です。丁は一とJからできており、一は従来の代表的な動きが続いていることを表し、Jは新しい動きを示しており、「盛ん」等の意味があるようです。酉は、酒を醸造する器の象形文字で、かめの中に溜まっている麹の醗酵を表しており、「熟する」等の意味があるようです。
山口県鍼灸師会には、公益事業の活発な推進、療養費の適正な審査等により得られた信用があります。今後も山口県鍼灸師会として培ってきたものを、維持継続するとともに、更なる飛躍が必要だと思います。
外部監事として、ちがった視点にたって、山口県鍼灸師会のために微力ながらお役に立ちたいと思っておりますので、よろしくお願いします。




後期学術講習会報告.

学術部長 中本功一.

 11月27日(日)、私の誕生会が友人宅で行われている中、セミナーパークにて後期学術講習会が行われました。生憎の雨模様の中、私の心中も土砂降りでした。
 全ての講義に言える事でしたが、今回の講習会は講師だけでなく参加者にやる気がみなぎっており、どの講師に対しても質問が矢継ぎ早に飛び交いました。参加できなかった会員は録音を楽しみにしていただきたいと思います。

第一席 「鍼灸とトレーナー」伊坂仁志.
 体幹の動きを4スタンス理論でタイプ分けし、本人に合った動き方の指示をしていくと言うものでした。
 鍼灸では身体の痛みを改善させ、動き方の指示で故障を防いだり良いパフォーマンスを生み出す。人・競技によって力を発揮できる動き方が違い、それを立体的に診ていく目と頭の柔らかさは鍼灸とは全く違い、少し興味が出てきました。
 参加者も体を使い体験できた事は本当に良かったと思います。

第二席 「不妊鍼灸治療」篠田純子.
 今や社会問題になっている不妊治療。現代医学的、東洋医学的にメカニズムや治療法、またデリケートな心の問題などをとても判り易い資料を使い解説していただきました。
 産婦人科と鍼灸とのスタンスの違い、今ある患者の力を利用した一周期ごと完結治療か患者の妊孕力(にんようりょく)を高めて成功率を上げる治療か。鍼灸の治療による効果や存在意義が納得できました。

第三席「オーソモレキュラー(分子整合栄養医学)から見たビタミン不足と症状」平山陽介.
 今回は、主にビタミンB群欠乏により起る症状と体内のメカニズム、摂取方法まで講義していただきました。ほとんどの患者さんに欠乏症は見られるそうです。そこに我々一般鍼灸師がどのように関わっていけば良いのか、鍼灸治療だけで良いのか、その辺りを興味深く聴かせていただきました。
 血液検査の結果だけでもそこそこの症状、生活状況なども判り、対処方法も導き出される。食べた物から身体が作られる訳ですから当たり前な事ですね。

第四席 「学術講習会について」中本功一.
 私がこれまでに企画した学術講習会が本当に良いものだったのか?7月にお願いしたアンケート結果と共に私の思いを話しました。「会員の鍼灸に対する意識が低いのではないか?」と考えたわけですが、熱いご意見も僅かにありましたが予想通りの低さでした。またこれは学術のみならず、会に対してのものとも感じました。
 今回参加された先生を目の前に話す内容ではありませんでしたが、参加できなかった方々にも録音を聴いていただきたいために敢えてこの内容にしました。
 尚、今回の『鍼友灸友』にて「アンケート結果で思う事」&「学術講習会の録音について」を書いておりますので併せて読んでいただけたらと思います。
今回、講師を務めてくださった先生方、本当にありがとうございました。




アンケート結果で思う事.

学術部長 中本功一.

 今年7月にお願いしたアンケートの目的と皆様のお答えに対する私の考えを書きます。お願いした手前それに対する答えは必要だと思い、今回紙面を割いていただきました。
 内容は11月の後期学術講習会で話したものを基本に書きました。向上心のある先生方には無意味かもしれませんが、ご一読いただけたらと思います。そして本会の学術がもっと盛り上がるよう一緒に考えていただけたら幸いです。私の意見は(中本)の後に書きました。
 アンケート結果は『鍼友灸友』No.97にありますのでご確認ください。カッコ内は票数です。

1.アンケートの目的.

  ・学術講習会の出席率が何故低いのかを認識する.
  ・会員の学術に対する気持ちを知る.
 会員は何に興味を持っているのか、どのような勉強をしているのか、自分の技術をどう思っているのか、そんな事が垣間見えるのではないかと思いました。

2.アンケート結果とそれに対する私の考え.

Q1. 現在の学術講習会に関して.
 1-1.開催回数についてどう思われますか.?
  ①年2回(15)  ②年1回(4)  ③必要ない  ④希望する回数(年○回)(1)
・一回は普通に開催し、後は総会の後にミニ講習会など。
(中本)
 多くの講師希望者を求めます。

 1-2.開催地に関してどう思われますか.?
  ①セミナーパーク中心で(15)  ②希望する場所(4)
・徳山駅内、周南市、東部・西部両方.
・参加しづらい環境にあり、どこで開催されても行きにくい。
(中本)
 セミナーパーク中心とし、多くの人が参加しやすい環境で行う予定です。

 1-3.講師に関してどう思われますか.?
  ①今のままで良い(14)  ②会員のみにして欲しい.
  ③著名な講師のみにして欲しい(4)  ④講師になりたい  ⑤その他(4)
・医師、著名な鍼灸師、栄養士、保健師など。
・鍼灸治療のみで生活ができる先生。
(中本)
 Q2で詳しく書きます。

 1-4.録音配信についてどう思われますか.?
  ①欲しい(8)  ②必要ない(3)  ③音質が悪い.
  ④録音の存在を知らなかった(10)   ⑤その他(3)
・動画配信希望。音声のみなら画像希望。
・要点をまとめた物を希望。
・動画の貸出希望。
・録音配信で聴く方法が判らない。
(中本)
 注目していただきたいのは「④録音の存在を知らなかった」です。
 今回を含め、今まで録音の存在と配信方法を『鍼友灸友』で宣伝をしてきました。また私が知っている会員のメールアドレスにも録音の存在をお知らせしていますので、ぜひお読みになっていただければと思います。
 また、配信方法に関しては当時の支部長に問い合わせるよう誌面にてお願いしております。

 1-5.内容に関してどう思われますか.?
  ①興味がある(18)  ②興味がない(1)   ③その他(2)
・講師によりけり.
・全ての講義に興味があるわけではないが、新しい知識として良い。しかし、それをどう取り入れるかは難しそう。
(中本)
 会員の治療方針と発表内容が一致する事は、あまりないかもしれません。しかし、講師の先生方には会員の唯一の共通項である「鍼灸」を講義内に必ず取り入れてもらうようお願いし、学術部として少しでも興味を抱きやすいよう努力しています。

Q2.本会の学術部に期待する事はあるでしょうか。具体的にお書きください。
  ※いくつかの誉めていただいたご意見は泣く泣く削除しております。

・会員の実技を見る機会は貴重。会員の思想にも興味あり。
・参加したいが家庭の事情で難しい。色々な角度の勉強会を望む。
(中本)
 講師、学術部で話し合って少しでも面白い内容にしていきたいと思います。また、参加できない方は録音を聴いて少しでも学術に向き合っていただきたいと思います。

・他業種(医師・薬剤師・臨床心理士・ヨガ・・・・・など)も良いのでは。
(中本)
 もちろん良いのですが、我々は鍼灸師でありここは鍼灸師会です。鍼灸と関係ない話は極力避けたいと思っています。鍼灸を行っている医師からは話を聞きたいです。例えば2月28日第6回県民公開講座で水嶋丈雄先生がパーキンソンの話をされましたが、あのような話は大歓迎です。
 
・現代医学の感染症対策や解剖学、生理病理、栄養学などや鍼灸術の効果を高められそうな各種手技療法の実技や理論などを幅広く希望。
・東洋医学を現代医学で証明できるような講習会を希望。
(中本)
 他業種と似たご意見ですが、やはり鍼灸と絡める必要があると思っています。医師は鍼灸を知りません。栄養士も鍼灸を知りません。鍼灸師以外の手技療法の治療家も鍼灸を知りません。そして他の学問と鍼灸を結び付ける事は難しい・・・・・ではどうするか.?
 まず会員自身が知りたい事を専門家レベルまで勉強し、鍼灸と絡めて理解を深めます。二足のわらじを履くのではなく、二足のわらじを一足にするのです。多くの会員は現代解剖学を基に鍼灸をされていると思いますが、機能解剖学などをとことん勉強されればある程度ツボの理解も深まるはずです。解剖学、生理・病理学、古典など揺るぎないものを身につけると違う分野に対応し易いのではないでしょうか?
 学術部としては、その鍼灸と絡めた知識を会員に吐き出していただきたいと思います。それでこそ鍼灸師会なのではないでしょうか。

・著名な先生の講義を受けられるのは会員の利点。
(中本)
 確かにそうなのですが、これまでに数人の外来講師をお呼びしましたが、参加者は少ないのが現実です。

・持ち回りで講義をする事もありか。それにより義務感・責任感・参加率も向上するかも。
(中本)
 これは今、やっております。自薦・他薦は問わないので講師に名乗りを上げてください。お待ちしております。

・レッドフラッグの鑑別やヒヤリハットの講義を定期的に希望。
(中本)
 鍼灸に関係なくこれは必要だと思っています。第一回目は今年3月、小西先生に「転医を勧める私的基準」を話していただきました。特に鍼灸師に身近ではないかと思われる骨折について依頼しました。
 私は会員の情報に疎いので、こちらも自薦他薦は問いませんのでご紹介ください。

会員には充電期間の方もおられるでしょう。充電が出来ましたら講師をお願いいたします。学術部としてはやり易い形でお手伝いをさせていただきます。

・学術も良いが、経営面や金融の知識を主にした勉強会でも良いのでは。
(中本)
 私自身、鍼灸と無関係な事を本会でやるのは抵抗がありましたが、役員会では「問題ない」となりましたので、もしかしたら行われるかも知れません。行うとすれば学術講習会ではなく別の枠になるかと思います。

3.最後に.

 今回は自分の事を棚に上げ、私の正直な気持ちを書かせていただきました。あまり品の良い文章ではなかったかも知れませんがご了承ください。
 これを機会にもう一度、学術に目を向けていただければ幸いです。

                       中本功一.
                       〒741-0061. 岩国市錦見4-8-2.
                       0827-41-1334.
                       kuroechi@lilac.plala.or.jp。

学術講習会の録音について.

学術部長 中本功一.

 以前からお知らせしております、学術講習会の録音に関してです。

 私が学術部長を拝命(2015年4月)し約二年が経過しました。その二年の間に学術講習会を4回行い、その全てを音声にて録音しております。会員の皆さまはその録音を聴く事が出来ます。
 中本( kuroechi@lilac.plala.or.jp )まで希望の録音をメールで申し込んでください。「宅ふぁいる便」と言うサービスからパソコンへダウンロードできるURLを付けたメールが送られます。あとは案内に従えば録音を手にする事が出来るという簡単なものです。
 申し込みが殺到しますと少々時間をいただくかもしれませんが、必ず送るようにしますのでお待ちいただけたらと思います。録音は一つでも結構ですし、1日単位でも送る事は可能です。
 尚、郵送などの方法は取っておりませんのでご了承ください。また動画もありますが、私の手が空かず用意をするのにかなりの時間を要しますので、あまり期待しないでください。動画に関しまして、今後はマイクロソフトのOneDriveなどクラウドサービスなどを利用しての配信を考えていますので、これを機会にパソコンなどの導入を検討していただけたらと思います。同時に動画の編集・配信方法などが得意な方、色々と質問したい事もありますので申し出ていただけないでしょうか。とても助かります。

・これまでの学術講習会.
2015.01.25後期学術講習会.
  宮川浩也「シンプルな鍼灸」
  小杉純子「鍼灸治療が自律神経機能に及ぼす効果」
  中本功一「私の考える古典治療」
2015.08.23前期学術講習会.
  伊藤和憲「慢性痛に対する鍼灸治療~トリガーポイント治療の応用~」
  藤田剛「人体解剖実習のすすめ」
  中本功一「古典の診察法」
2016.03.06後期学術講習会.
  河野素道「気診法の実際」
  小西將文「転医を勧める私的基準」
  竹林智彦「スピリチュアルケア」
  中本功一「難経の腹診」
2016.05.29前期学術講習会.
  兵頭明「日本の超高齢化問題、認知症対策に対する鍼灸治療の実際と可能性」
  中本功一「難経の腹診」
2016.11.27後期学術講習会.
  伊坂仁志「鍼灸とトレーナー」
  篠田純子「不妊鍼灸治療」
  平山陽介「オーソモレキュラー(分子整合栄養医学)から見たビタミン不足と症状」
  中本功一「学術講習会について」




大師流小児鍼症例報告.

愛知県 木下愛子.

【目 的】喘息に対する治療経過を報告する.

【症 例】 М.K  女児  7歳 . 身長127㎝  体重38㎏(出生時2610g)

【主 訴】 喘息.

【現病歴】 小学2年生になり、5月に1度だけ喘息発作が出た。それまで喘息発作が出たことはなかった。花粉・ハウスダストアレルギーあり。アトピーあり。

【治 療】
9月9日.
夜中にヒューヒュー言って起きる。背中をさすってもうがいをしても収まらず。全身に7歳くらいの刺激。胸部、肩甲間部、肩部にざらつきを感じる。腹部打診濁音。5分ほど施術。鍼をした後、いつも通り背中をさすりながら寝付くが、朝まで咳込みが続く。

9月10日.
朝からもヒューヒューという喘鳴音が聞こえる。咳は落ち着く。こどもはりの日で、治療してもらう。全体に5歳くらいの刺激で6分ほど施術。腹部打診濁音。身柱辺りに線香灸を行う。喘鳴音は継続。その日の夜、10時過ぎに比較的スムーズに寝付くも、夜中1時ごろ咳き込み起きる。咳込んだ際に少しえづいて吐く。喘鳴音強い。苦しくて眠れないというので5歳くらいの鍼を2分ほど行い、前胸部のざらつきのあるところに線香灸を行う。腹部打診硬く詰まった音。一旦咳が落ち着くも、横になるとまた出る。しばらく咳込みながら横になり、3時過ぎごろようやく眠りにつく。

9月11日.
日中は元気に遊ぶも喘鳴音継続。しかし、夜まで症状が落ち着いていたため、鍼をせずに10時過ぎに就寝。ハウスダストアレルギー対策のため、就寝部屋と布団枕等の寝具に念入りに掃除機をかけて、カバーを新調して就寝。寝付く際に咳き込みはあったものの比較的スムーズに寝入る。夜中に咳き込んで起きる。少し吐く。小児鍼を行っている最中にそのまま寝てしまう。反応の強かった後頸部、肩甲間部、前胸部を中心に5歳くらいの刺激で5分ほど施術。施術後の腹部打診濁音。その後は明け方まで咳込みはあったが起きるまではいかず寝ていた。

9月12日.
朝も喘鳴音あり。学校への集団登校中、咳込み戻しそうになったが我慢して飲み込んだとのこと。腹部打診濁音。3歳くらいの施術7分ほど施術を全身に行う。特に前胸部、手三里、下腿外側に反応あり。前胸部は乾燥している。施術後の腹部打診は鼓音。寝不足と咳き込みの疲れが重なってか38度の発熱があり、きつそうだったため、お風呂には入らず、いつもより早く9時半には就寝する。11時ごろ咳込み、少し吐くがその後は少し喘鳴音あるものの起きることなく朝まで就寝。

9月13日.
朝少し喘鳴音残るものの楽そうな表情。熱は下がっている。腹部打診高音。3歳くらいで6分ほど施術。術後の腹部打診は鼓音に変化。前胸部には湿り気あり。頸背部、手三里、下腿外側に反応があった。反応が取れたところで施術終了。

9月14日.
朝は喘鳴も殆どなくなる。元気に登校する。夜就寝前に3歳くらいで前胸部、後頸部、肩背部を中心に2分ほど軽めの施術。前胸部には湿り気あり。腹部打診高音。施術中にうつ伏せで寝てしまったため、術後の腹部打診はできず。夜10時半ごろ就寝。寝付いたところに少し咳するもその後は落ち着いた様子で寝る。

9月15日.
喘鳴なし。咳もなし。朝もしっかりご飯を食べて登校。夜寝る前に3歳くらいで2分ほど前胸部、両手足に施術。寝かけていたので軽めの施術で終わる。術前腹部打診濁音。術後鼓音。咳込むこともなく寝る。

9月16日.
朝6時ごろ機嫌よく起きる。よく眠れた顔をしている。朝食もしっかり食べる。この日以降、咳や喘鳴音が出ることもなく過ごしている。施術はほぼ毎日、体調によって3~5歳ほどの刺激量で3分ほどの施術を行っている。

【結果】
喘息症状がきつかったが薬は服用したくなかったため、小児鍼と線香灸のみでの治療を行った。1週間ほどで症状が改善し、普段と変わらない生活を送れるようになった。

【考察】
喘息発作がきつくても反応点に適切な刺激量を与えることで、症状が治まるということを経験し、改めて小児鍼の効果に自信を持つことが出来た。
今回は、9月に入り、生活リズムに乱れが生じた(就寝時間の遅延・電気をつけたまま寝るなど)ため、発症したと思われる。前回の喘息発作も、4月から新しい小学校に通い始め、慣れない環境によるストレスなどが引き金になった可能性がある。発症した症状を鍼で改善していくことも重要であるが、子供の健康管理のためには親が普段の生活リズムを整えてあげることの大事さも学んだ症例であった。




最近読んだ本.

 光市 河野亜紀子.

「自閉症」生まれつきの脳機能障害で、コミュニケーションや日常生活に様々な難しさが生じます。会話のできない重度の自閉症である東田直樹さんは、文字盤を指さしながら言葉を発していく「文字盤ポインティング」という方法で会話され、執筆活動を行っています。
読んでみて、こんなことを思い、世の中をこんな風に見ているのかと驚きました。理解できなかった行動にも全て理由があったのです。
また、東田さんの言葉は、心に響いてきます。人にとって本当に大切なことを教えられ、改めて色々と考えさせられました。
人間も自然の一部であるというのは東洋医学にも通じるように、四季の変化を感じ、きれいだなと感動する心を忘れないようにしたいものです。皆さんも是非読んでみてください。




編集後記.

 
 皆様、いかがお過ごしでしょうか。新しい年を迎えて、一年の目標を立てた方もいらっしゃることでしょう。是非、目標を達成して、未来を明るいものにしていただきたいです。
さて、最近、「一寸先は光」という言葉を聞きました。なかなかイイな、と思いました。なんだか明るい気分になります。
色んなことがあると思いますが、それもこれも全部楽しんじゃいましょう。なんせ「一寸先は光」ですから。




山口いきいき情報局


納豆の力。

毎年冬になると流行する風邪、インフルエンザですが、予防接種、手洗い、うがい、マスクなど予防する方法はいくつかありますが、しかし、感染を完全に防ぐことはできません。どうしても少しは体の中に入ってきてしまいます。
では、どうしたらいいでしょう。それは、ウィルスが入ってきても発症しないくらいに免疫力を高めておくことです。まずは、徹夜・夜更かし、暴飲暴食、過度なストレスなどは、免疫力を低下させてしまうので、なるべく避けるようにすべきです。では、その反対に積極的に免疫力を上げる方法はないのでしょうか。それが今回のテーマである納豆です。
納豆菌には、免疫に関与するタンパク質の一種「IL-12」を増やす働きがあり、ウィルス感染の初期防御にとって重要な免疫細胞「NK細胞」が活性化するそうです。NK細胞というのは、常に全身を回って、ガン化した細胞やウィルス感染細胞がいないかをパトロールしています。そしてそのような異常細胞を見つけると、すぐに攻撃してガン化や感染の拡大を防いでくれます。
そして、NK細胞をはじめとする免疫細胞の多くは腸にあります。安定した免疫の働きには腸の健康が欠かせませんが、納豆には整腸作用もあります。納豆菌は、体内で分裂繁殖を繰り返し、大腸全体に広がって何日も腸の中をガードし、清掃します。そして、善玉乳酸菌の繁殖を応援し、新たな栄養成分をつくって、腸内細菌のバランスを整えます。すごい力ですね。さらに、納豆に含まれるサポニンは、免疫細胞の栄養分となり、その働きを活発化してくれます。
納豆の力は、これだけではありません。納豆菌は、活性酵素をたくさん生み出します。これが消化活動を活発化し、食べ物の消化を助けてくれます。また、血栓を溶かす酵素を多く含んでいたり、ビタミンB1や良質なたんぱく質も豊富です。もう、食べない手はないですね。これからは、スーパーに並んでいる納豆が今までとは違って見えるかもしれませんね。
さて、この納豆の力は、昔から知られていたようで、あの徳川家康も健康のために食べていたそうです。苦手な方もいらっしゃると思いますが、この機会に挑戦してみてはいかがでしょうか。でも、どうしても納豆が苦手な方、大丈夫です、鍼とお灸があります。ときどき免疫力を上げるために鍼とお灸でメンテナンスされてください。身体が温まって元気になりますよ。