鍼灸よ!

                                会長 河野 紘

 

私は日本に生まれたことを、日本人として生まれたことを大変ありがたく感じております。また鍼灸という融通無碍な治療法に出会い、その担当者となることが出来た幸せを噛みしめております。

日本は、地理的な自然条件にも恵まれており、世界史上最も稀有な文化国家として繁栄してきました。この日本があればこその私でありまして、日本に大変感謝しております。日本が如何にすばらしい国であり、日本人として生まれたことがいかに恵まれているかは日本人よりむしろ多くの外国人が指摘するところであります。

先日も金美齢さんの講演を聞くことが出来ましたが、蒋介石に追われ、祖国の庇護のない生活を送ってこられました。彼女はかつての日本に限りない憧憬を持ち、したがって今日の日本の現状に危機感を持っておられました。「日本人が日本のよさを知らない。日本人として生まれたことが如何に恵まれていることであるかを知らない。このすばらしい国は恵まれた自然条件と、先人の努力によって創られたものである。日本人よ目覚めよ、あなた方の肉体には日本人の美質がDNAとして刻み込まれている。」という内容でありました。

欧米の植民地支配は収奪でありましたが、日本の台湾統治には同胞として台湾人の自活、自立を助けるという根本精神がありました。児玉源太郎、後藤新平、新渡戸稲造、明石元二郎、末永仁、磯永吉、八田與一、等の多くの優秀な人材が心血を注いで台湾の発展に努めました。

戦時中の「八紘一宇」、笹川良平氏の「世界は一家、人類は兄弟」というキャッチフレーズどおりに尽くしたのであります。このような背景があって、台湾には親日家が多いのです。

我々の活動の原点もここにあると思います。このような観点に立って鍼灸界を俯瞰し、どうあるべきかを考えていくことが一番大事なことであろうと思います。そして、日本の鍼灸を世界の人々のために役立てるためにはどうしたらよいかという観点も持ちたいものです。


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