うまし国

                                                            平成21年11月

日本の山河を見慣れた目には、報道される写真からは「荒涼」としか見えない風景が広がるアフガンで2期目のカルザイ政権が発足した。この国の困難を思えば、わが国は誠に結構な状況に有る。しかし、援助国と被援助国という落差の中に通底する何かがありそうである。
アフガン・メディア・リソース・センター所長ハジ・サイード・ダウド氏の談話に「だが、アフガンは私やカルザイ氏の国で、国際社会の国ではない。国民が国を愛していないのに、国際社会の行動を怒れるだろうか。国際社会にしても、アフガン人が自国を支えていないのに、どうしてアフガンを支えられるだろうか。アフガンの問題は、私たちアフガン人の責任で、国際社会の責任ではない。日本が第2次大戦後に自力で復興したように、アフガン人も自分たちで復興する責任を負っているのだ。」産経新聞11月20日
 日本人は自国に連綿と続いている伝統文化を空気や水のようにしか意識していない。国家にとって、国民の生活にとって最も大事なものに対して取り立てて意識しないで済んでいるのである。そしてその大いなる恵みを忘れて、憲法前文に「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」とあるように、国際社会に我々の安全と生存を託したのである。
 日本人はアフガンのような状況に陥って漸く非情な国際社会の現実に気付くのであろうか。国を守り発展させるのは自国民しかいないのに。今やわが国の至る所で国際感覚と乖離した行動や言論が目立っている。同様なことは鍼灸師法の制定にも言えることである。われわれ鍼灸師がどれだけ国際社会の非情を知って、この問題に取り組もうとしているのか。
 「以後、中国の国家戦略は激化し、横暴とも言える運営が続きます。公的な決議をへないまま、事務局はいつのまにか北京へ移設し、経理に関しては不透明な応対を繰り返し、使い放題です。それに異を唱える日本や韓国の意見を相対的に軽くするため、他国に在住している華僑の人や親中国の人を、その国の役員にどんどん登用します。その状態に失望感が漂い、国家の支援がない日本や韓国の役員達の熱も薄れたことが背景となり、各国で毎回参加する人が徐々に減っているものと考えます。」【週刊あはきワールド 11月18日号】 第7回世界鍼灸学会参加報告記 清野鍼灸整骨院 清野充典
 これは世界鍼灸学会に毎回参加しておられる清野氏の報告である。そしてこの報告のタイトルは「日本人よ立ち上がれ」というものである。
 鳥取砂丘を守るために草取りをしなくてはならないほどの「うまし国」日本、この国土が育んだ日本鍼灸を通じて人類の福祉に貢献しようというのが我々鍼灸師の大義である。
インターネットで鍼灸師法がヒットするようになった。先ず、インターネットを活用して鍼灸師の覚醒を促そうではないか。

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